【ソウル31日聯合ニュース】昨年は農水産物を中心に生活必需品の物価が急騰し、低所得層のエンゲル係数が5年来の高水準を記録した。
 統計庁が31日に明らかにしたところによると、全世帯を5等分した所得階級別で最下位の第1階級のエンゲル係数は20.5%で、2005年(20.7%)以降で最も高かった。エンゲル係数は消費支出のうち食料品と非酒類飲料が占める割合。
 各階級のエンゲル係数は、第2階級が15.8%、第3階級が14.0%、第4階級が12.8%、第5階級(最上位)が11.5%と、所得水準が高いほど数値が低い。第1階級のエンゲル係数は第5階級より9.0ポイント高く、低所得層の生活における食の負担が高所得の倍近いことを示している。
 統計庁関係者は、低所得層は消費支出規模そのものが小さいため、衣食住の必須項目の物価が上がればエンゲル係数も大幅に上がると説明する。昨年は食料品価格の上昇が最も大きく影響したようだと指摘した。
 第1階級では、食料品を含む生計の必須項目、衣食住の負担もやはり大きい。食料品、非酒類飲料、衣類・履き物、住居・水道・光熱、家庭用品・家事サービスが消費支出に占める割合は44.4%で、ほぼ半分に及ぶ。第5階級の場合は31.7%にとどまる。
 第1階級は所得構造も相対的にぜい弱だった。第1階級の月平均所得119万1107ウォン(約8万9846円)のうち、労働所得と事業所得が占める割合は44.3%と19.1%、家族や親せきなどから受ける移転所得は30.0%だった。これに対し、全世帯の労働所得、事業所得、移転所得の割合は、64.7%、22.2%、8.9%。第1階級は自ら働いて得る所得が少ない一方、周囲の人々の助けに依存する傾向が高いことを意味する。
 統計庁関係者は、第1階級に属するのは1人暮らしの高齢者や低所得層が多いため、家族や政府の支援に頼る割合が相対的に大きく、物価上昇が続けば最も大きな打撃を受けることになると話している。

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