【大田9日聯合ニュース】韓国が研究開発した初の静止軌道衛星「千里眼」が、ロシアの衛星の過接近を受け緊急退避していたことが分かった。
 韓国航空宇宙研究院が9日に明らかにしたところによると、ロシアの軍通信衛星「ラドガ1-7」が先月、「千里眼」に数キロメートルの距離まで接近。衛星管制チームは急ぎ距離を取るよう「千里眼」の位置を調整し、しばらくしてロシアの衛星も退いた。
 ロシアの衛星がなぜこれほど「千里眼」に接近したのか、背景は明らかにされていない。ただ、ロシアは過去、「千里眼」の位置する東経128.2度の上空は自国に優先権がある軌道だと主張したことがあり、故意に接近した可能性もあるとみられる。
 航空宇宙研究院関係者は、引き続き「千里眼」と周辺の状況をチェックし即時対応するため、衛星同士の衝突が発生する可能性はほとんどないと強調した。
 また、2008年9月に米国の軍事衛星が韓国の科学技術衛星1号に接近したことがあり、当時は外交チャンネルを通じ米国に再発防止を求め、措置が取られたと紹介。そのうえで、今回の件でも韓国は再発防止などをロシアに求めたが、返答はないと伝えた。

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