正男(ジョンナム)氏は複数回にわたり、日本の新聞やテレビの取材に応じた。正恩氏を支援するとの発言もあるが、最近は世襲に反対する立場を明確にし、父親の金正日総書記も国家体制の安定を図るため仕方なしに世襲を容認したなどの発言を繰り返している。
一連の発言について、西江大学の金永秀(キム・ヨンス)教授=社会学=は「金正男氏の一方的な主張の可能性が高い」と分析。北朝鮮にまだ影響力があり、北朝鮮と運命を共にしているように見せかけ、自分の存在感を示す意図だと説明した。
また、東国大学のキム・ヨンヒョン教授=北朝鮮学=は「自分の存在が忘れられないよう、北朝鮮と国際社会の関心を喚起する目的だ」と指摘する。これからもメディアに登場する可能性が高いと予想した。
半面、こうした発言のため、むしろ自分の立場を悪化させる恐れもあるとの見方もある。世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)首席研究委員は「後継体制から排除されたが、北朝鮮体制と妥協せざるを得ない正男氏の矛盾した状況が明らかになった」と説明した。
対外経済政策研究院国際開発協力センターの趙明哲(チョ・ミョンチョル)所長は「北朝鮮からの金銭的な支援が途絶えることに備え、巨額のインタビュー収入を念頭に入れているようだ」と指摘した。
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