【ソウル29日聯合ニュース】これまで多かった欧州諸国から韓国への直接投資がことし急減した一方で、中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)、中東諸国からの投資が大幅に増加した。
 国策シンクタンクの対外経済政策研究院と知識経済部などが29日に明らかにしたところによると、ことし1~9月の海外から韓国への直接投資は72億6000万ドル(約5977億円)で、前年同期より5.0%増加した。
 ことしは米国、日本、オランダ、英国、ドイツなどからの投資が大きく減った。日本と欧州連合(EU)からの投資はそれぞれ10億3000万ドルと20億8000万ドルで、前年同期に比べ42.7%と46.9%減っている。ドイツ(4000万ドル)、英国(6億2000万ドル)、オランダ(7億5000万ドル)からの投資も91.9%、63.2%、46.4%減少した。
 これに対し、同期間に中国(3億3000万ドル)、ASEAN(11億6000万ドル)、中東(1億7000万ドル)は128.4%、276.5%、390%の急増を記録した。
 研究院は、米国の景気改善の減速、欧州は財政不安などで投資余力が落ち込み、欧米からの直接投資が減り、一方で韓国景気の急速な回復を受け中国、中東などからの投資が増えたようだと分析した。
 また、海外からの直接投資を業種別にみると、製造業への投資が前年同期比で67.8%増加したのに対し、サービス業への投資は39.0%減少している。サービス業は不動産・賃貸(15億ドル)、製造業は運送用機械(14億ドル)で、多額の投資が維持された。
 サービス投資は金融・保険、流通・物流への直接投資の減少が全般的な減少につながり、製造業は医薬・化工・運送用機械などへの投資増加が全般的な増加につながったと分析された。知識経済部によると、昨年1~9月の韓国の金融・保険業に対する海外からの直接投資は11億6242万ドルだったが、ことしは43.4%減の8億1501万ドルにとどまった。

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