製油・ガス業界、北朝鮮によるテロに備え警備強化

【ソウル23ン地聯合ニュース】韓国軍による黄海・延坪島周辺での海上射撃訓練を受け、北朝鮮が韓国の主要施設にテロを行う可能性が提起され、製油・ガス関連企業が施設の警備を強化している。
　業界によると、延坪島射撃訓練が行われた20日、政府は関連企業に重要施設の警備強化を要請する公文書を送付した。これを受け各企業は、通常より巡回時間を増やし立ち入りを厳しく制限するなどしている。
　GSカルテックスは原油貯蔵施設や全国の精製工場の警備を強化させた。同社関係者によると、貯蔵施設が港湾と接しているため、原油を荷役する際の人の出入りを制限するほか、巡回を強化するようにしている。現代オイルバンクも原油貯蔵施設に対する攻撃に備え、20日から人の出入りを制限し、巡回数を増やした。
　液化石油ガス（LPG）輸入・販売のE1も、LPG貯蔵施設の警戒を強めている。貯蔵施設に設置した監視カメラの状態を点検し、LPG運搬船のガス荷役時の出入者身元認証と検問を強化した。あわせて緊急時の社内連絡網や警察、軍部隊との連絡体制を確認し、巡回数も増やした。貯蔵施設は人が近づけない地下や海底にあり、直接的なテロの可能性は極めて低いとみているが、攻撃を受ければ被害は大きいため、当面は警戒を続ける方針だ。
　同社関係者は「テロ警報は通常レベルの『関心』となっているが、北朝鮮と関連した突発事態に万全を期している」と述べた。