【ソウル22日聯合ニュース】口蹄疫(こうていえき)清浄地域、韓牛(韓国在来種のウシ)トップブランド主要産地の江原道でも、22日に口蹄疫感染が確認された。
 急速な拡散を受け、政府は同日午後に家畜防疫協議会を開き、防疫対策の最終手段となるワクチン接種の妥当性を検討する方針だ。
 農林水産食品部が明らかにしたところによると、江原道平昌郡の韓牛農家、京畿道抱川市の韓牛農家、京畿道漣川郡の養豚農家で、口蹄疫感染が判明した。ブランド韓牛産地の江原道ではさらに華川郡の韓牛農家で感染の疑いがあり、当局は対応に追われている。また、すでに口蹄疫が発生した抱川、漣川で新たな感染が確認され、事実上、京畿道北部全域に口蹄疫が広がったことになる。
 口蹄疫ワクチン接種は、接種後1年間は口蹄疫清浄国として認められず、またかかる費用も膨大なため、世界各国が実施をためらう最終手段だ。家畜10万頭を基準にワクチンを処方する場合、約6億ウォン(約4300万円)が必要になると推計される。韓国では韓牛300万頭、ブタ1000万頭ほどが飼育されている。政府は午後4時からの緊急協議で、ワクチン実施の是非と今後の対策を論議する予定だ。またワクチン接種とは別途に、政府は江原道、京畿道北部地域の口蹄疫拡散原因の把握に総力を挙げている。
 22日午前までに届け出があった口蹄疫感染の疑いは62件で、このうち慶尚北道安東市、醴泉郡、栄州市、英陽郡、京畿道坡州市、楊州市、漣川郡、高陽市、加平郡、抱川市、平昌郡、華川郡など13地域で44件の感染が判明した。さらに、慶尚北道の韓牛農家で感染予防のための殺処分中に感染が判明し、口蹄疫感染は3市・道16地域48件に増えた。
 これまでに農家1289戸でウシ、ブタ、シカ、ヤギなど家畜22万4605頭が処分された。補償金だけで2300億ウォンを超えるなど、被害規模は過去最大に膨らんでいる。
 江原道平昌郡は、韓国最大の韓牛研究機関、大関嶺韓牛試験場の感染を防ぐため、21日から職員・車両の立ち入りを全面禁止とした。

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