【メリーランド州・コロンビア30日聯合ニュース】外交通商部の金宗フン(キム・ジョンフン)通商交渉本部長と米通商代表部(USTR)のカーク代表は米メリーランド州コロンビアで30日、韓米自由貿易協定(FTA)の争点をめぐる追加交渉に入った。交渉は12月1日まで2日間の予定だが、状況により1~2日延長される可能性もある。
 韓米FTA交渉代表団は今月初旬にソウルで会合したが、争点合意に失敗した。20日ぶりとなるこの日の交渉は、午前と午後の2回行われた。
 金本部長は午後の交渉終了後、記者団に対し、今回新たに提起された問題はなかったと伝え、前回までの内容をめぐり双方の立場をどう折衷するかが残る問題だと述べた。追加交渉の見通しについては、双方とも「今回は妥結する」という強い意志を持っているが、現時点では容易ではない状況だと、慎重な姿勢を示した。
 また、米国産牛肉輸入拡大問題はまったく議題に上がらなかったと述べ、自動車問題に集中し協議したことを示唆した。
 追加交渉では▼韓国の米国製自動車に対する燃費・排気ガス排出基準緩和▼米国製自動車安全基準の自己認証範囲拡大▼米国の韓国製自動車に対する関税撤廃期間延長▼自動車セーフガード(緊急輸入制限措置)の別途整備▼第三国から輸入した自動車部品に対する関税還付の禁止――などが中核争点に挙がっている。
 こうした争点に照らすと、韓米は2007年に正式署名したFTA協定文の修正を既定の事実とし、ギブ・アンド・テイクの交渉を行っているとみられる。韓国は、自動車貿易で米国の要求を大幅に受け入れる場合、農業や医薬品、繊維などの分野で韓国に不利な内容の改善を求め、「利益のバランス」を取る考えだ。
 金本部長はまた、今回の交渉は「パッケージ・ディール」で、「最終合意が成立しなければ何も合意していないということだ」と強調した。利害当事者に説明が可能な折衷案を策定することが、交渉代表の仕事だと述べた。

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