会見するダルスマン氏=26日、ソウル(聯合ニュース)
会見するダルスマン氏=26日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル26日聯合ニュース】国連の北朝鮮人権問題担当特別報告者、ダルスマン氏は26日、北朝鮮の韓国・延坪島砲撃にかかわらず韓国と北朝鮮が早急に対話を再開することが重要だとの考えを示した。対話の雰囲気を築くことで、南北離散家族再会と拉致被害者問題を解決する環境をつくるべきだと指摘した。
 訪韓中のダルスマン氏はこの日、ソウル市内のホテルで会見を開いた。特別報告者として、南北間の軍事的緊張を高めた北朝鮮の砲撃を「遺憾に思う」としながら、北朝鮮は人権状況や人道主義的協力と支援が急がれるなかで、こうした形で自ら孤立を招いてはならないと述べた。
 今回の延坪島での武力衝突は、水害支援の保留など、北朝鮮の人権状況を進展させる努力を妨げる直接的な影響を及ぼしたと指摘した。事件に対する誤解があれば解き、なぜこうした事件が発生したのかという対話が、早急に行われるべきだと強調した。対話が再開されれば北朝鮮の人権状況も改善されるとし、韓国と国際社会が引き続き北朝鮮に人道的支援を行うことが重要だと述べた。
 またダルスマン氏は、「国連のアクセスがなければ、支援もない(No Access No Aid)」という政策に北朝鮮が従うようにしなければならないとし、人道的支援が政治的状況により中断されることがあってはならないと指摘した。
 同氏は10月に北朝鮮から訪朝を拒否されたが、今後も訪問要請を行い、対話を提案する考えを示した。同時に、北朝鮮を国際社会に引き出すことも重要だとの考えを示した。
 ダルスマン氏はインドネシアの元検事総長で、8月から北朝鮮人権問題担当特別報告者として活動している。22日に初めて韓国を訪れた。来年3月に国連人権理事会に北朝鮮人権報告書を提出する計画だ。
 韓国では人権・人道支援関連の非政府組織(NGO)関係者や、外交通商部の金星煥(キム・ソンファン)長官、統一部と法務部関係者と会合したほか、北朝鮮脱出住民(脱北者)定着支援施設「ハナ院」などを訪問した。26日午後に出国する。

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