【ソウル26日聯合ニュース】韓国銀行が26日に発表した10月の国際収支動向(速報)によると、先月の経常収支は53億7000万ドル(約4490億円)の黒字を計上した。輸出好調を追い風に前月比14億2000万ドル増加し、9か月にわたり黒字基調を続けた。
 商品収支(貿易収支に相当)は乗用車や高機能携帯電話(スマートフォン)といった情報通信機器などの輸出が伸び、黒字幅は前月の55億7000万ドルから64億4000万ドルに拡大した。
 輸出は前月比26億6000万ドル増の429億1000万ドルで過去最高を記録。輸入は16億8000万ドル増の363億6000万ドルと、2008年9月(390億1000万ドル)以来2年1か月ぶりに最も多くなった。
 所得収支は利子の支払い減などで黒字額が前月の5億1000万ドルから7億6000万ドルに拡大し、2008年11月以来、1年9か月ぶり最大となった。サービス収支は赤字額が16億9000万ドルと、前月から2億7000万ドル縮小した。
 1~10月の経常黒字は290億ドルに増え、300億ドルを目前にしている。
 韓国銀行は来月8日ごろ、新たな国際収支統計マニュアル1段階を適用した国際収支を発表する予定だ。マニュアルが適用されれば、船舶輸出を経常収支に計上する方式が従来の引き渡し基準から建造進行基準に変わり、最近の経常黒字幅が縮小し、対外債務が大幅に減る見通しだ。
 同行は来年末までに2段階、2012年末までに3段階を完了する予定だ。2段階では商品収支の賃加工輸出入がサービス収支の製造用サービスに変更され、3段階では収益再投資分が新たに国際収支に反映される。
 韓国銀行は、11月の経常黒字は先月よりやや減るものの、相当な黒字を計上すると見込んでいる。年間300億ドルは容易に超える見通しだが、新マニュアル基準でもこれを上回るかどうかはさらに見守る必要があると、慎重な姿勢を示した。

Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0