ソウル・サミットは12日、首脳宣言を採択し閉幕した=12日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル・サミットは12日、首脳宣言を採択し閉幕した=12日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル12日聯合ニュース】世界的金融危機の再発防止に向けた金融規制改革作業が、11~12日にソウルで開催された20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)を起点に、新しいラウンドを迎えた。
 これまでは銀行全般に適用される資本と流動性規制の策定に焦点が当てられていたが、今回のサミットでは、大型金融機関やヘッジファンドなど個別金融機関の規制と、新興国の金融問題解消に向けた是正策導出などの難題が、新たな課題として提示された。
 そうした課題は今後、金融安定化理事会(FSB)、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)の協議を経て、来年下半期(7~12月)にフランスで開催される次回G20サミットでの結実に向けた手順に入る。
 G20がソウル・サミット首脳宣言「ソウル宣言」で提示した新たな金融改革課題は6つ。なかでも韓国が主張してきたマクロ経済健全性に関する政策システムの追加作業と、新興国と関連する規制改革問題の解決は、トップ議題となるだけの比重ある議題として扱われた。
 マクロ健全性の監督に関しては、過度な資本の流れが金融安定に及ぼす影響を縮小する手段を含め、FSB、BCBSの作業を経た上で、次回財務相・中央銀行総裁会議に報告することにした。
 新興国観点の金融規制改革論議は、これまでの金融規制案が主に先進国の観点で論議されてきた点を補うため提案された。外為リスク管理や、外国銀行国内支店に対する規制・監督・預金保険制度力量の強化、多国籍金融機関に関する情報共有強化などが論議の対象となる。銀行の預金需要を代替できる金融商品、金融機関を指す「シャドーバンキング」(影の銀行)に対する規制も、来年中盤までに策定することにした。
 このほか、派生商品市場規制、金融市場効率性改善に向けた案も、来年4月、6月までに策定する。金融消費者保護強化に向けた案は来年のフランス・サミットまでに準備することを注文した。
 新たな金融規制改革議題のほか、すでにかなりの論議が進んだか合意に達した改革案の履行を保証することも残された課題だ。システム上重要な金融機関(SIFIs)の追加規制を2012年までに設けるとしたが、難航は避けられないとの見方が強い。
 世界各地に支社や支店を置く多国籍銀行の倒産時に、円滑な整理作業を行うため必要な国際共助システム構築に向け、国別制度と政策に手を加えるべき部分があるかを分析する作業は、FSBが来年までに完了すべき課題だ。これまで論じられてこなかった、外部信用格付けへの依存度縮小案、高品質の単一国際会計基準の策定なども、現在進行形の課題として残されている。
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