握手を交わす李大統領(右)とメドベージェフ大統領=10日、ソウル(聯合ニュース)
握手を交わす李大統領(右)とメドベージェフ大統領=10日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル10日聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は10日、ロシアのメドベージェフ大統領と首脳会談を行い、戦略的協力パートナー関係の発展方向を基に、両国関係発展案や主要地域と国際問題について幅広く協議した。
 両首脳は、世界金融危機とそこからの回復における20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の役割を前向きに評価し、G20が国際経済協力のための最上位フォーラム(プレミアムフォーラム)だとの考えを同じくした。また、こうしたG20の役割強化に向け、両国が協力していくことで一致。財政健全化、金融規制改革、保護貿易主義の阻止、国際開発協力などに対するG20の関心を高めるため、両国で働きかけていくことを決めた。
 朝鮮半島や北東アジアの平和と安定問題と関連しては、現存する域内核問題を外交ルートを通じ完全かつ包括的に解決することが重要だとの認識で一致。朝鮮半島非核化に向け2005年9月に合意した6カ国協議の共同声明と、国連安全保障理事会決議1718、1874の忠実な履行の必要性を再確認した。
 また、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議再開の条件を整えるため、緊密な協力を続けることに合意し、6カ国協議再開後に、北東アジア平和安定体制を構築するため作業部会を再稼動することが急がれるとの認識を共有した。ロシアは韓国と北朝鮮の対話に支持を表明し、南北対話が域内の平和・安定強化に重要な要素だと強調した。
 両首脳は、両国関係が政治、経済、科学技術、文化などさまざまな分野で発展していることに満足感を示した。ことし国交正常化20年を迎え両国で開催された各種行事が、相互理解を深め社会的ネットワークを強化したと強調した。韓国初の宇宙飛行士養成と人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」(KSLV-1)の打ち上げなど、宇宙技術分野で協力したことも評価し、3回目打ち上げの成功に向け、積極的に協力していくことで一致した。
 あわせて、通信、金融、応用技術の商用化、グリーン成長、省エネをはじめとするグリーン分野を、両国の重点的協力分野に指定した。なかでも、昨年締結したエネルギー協力に関する行動計画により、両国のエネルギー協力事業が順調に推進されていることを評価。ロシアの油田・ガス田や鉱物資源の開発、電力網の近代化で、両国企業が協力を強化することで一致した。
 そのほか、朝鮮半島縦断鉄道とシベリア鉄道の連結事業、ロシアと南北を結ぶガスパイプラインや送電網の建設事業が、韓ロの交流拡大をはじめ北東アジアの協力強化にもつながるとした。
 一方、両首脳はロシアに駐在する韓国企業関係者の滞在期間を延長することでも合意した。会談後には、両国担当官庁間で行われた関連協定の締結式に出席した。ロシア駐在の韓国人は、有効期限1年のビザ発給を受けた後、毎年労働許可とビザ更新を行う必要があったが、今後は3年ごとの更新となる。

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