1990年代末に起こった韓国の通貨危機の背景については、1980年代末以降、政府と民間の努力にもかかわらず、製造業の生産性が全般的に悪化を続け、世界化に伴う環境変化に適応するための構造調整が遅れたほか、短期外債への依存度が高まったと説明した。企業と金融機関の外部衝撃への弱さがあらわになり、1997年の外貨不足に伴い、危機が訪れたとした。
ただ、こうした危機に政府と国民が克服に全力を傾けたと強調。金融・企業・労働市場などの構造調整により市場の規律を確立し、そのプロセスで生じた失業問題などを解決するため、社会セーフティーネットを拡充したと説明した。「韓国はこうした努力により、通貨危機を全世界で最も早く克服し、さらに丈夫な経済体制を備えるに至った」と評価した。
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