ソウル宣言に盛り込む中核懸案の最終調整を行っているG20の財務次官ら=8日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル宣言に盛り込む中核懸案の最終調整を行っているG20の財務次官ら=8日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル9日聯合ニュース】20カ国・地域(G20)首脳会合が11、12の両日にソウルで開かれる。自国の通貨安を誘導する「通貨安競争」の回避や経常収支の不均衡是正に向け、どこまで具体的な道筋を示すことができるかが焦点となる。議長国の韓国は今回のG20サミットを通じ、通貨安競争の終息宣言を目指す。
 G20首脳会合準備委員会が8日に明らかにしたところによると、G20首脳は初日の夕食会から「世界経済および持続可能かつ均衡ある成長に向けたフレームワーク」について議論する。
 世界経済の新たな懸念材料として浮上している通貨安競争を集中的に取り上げるとみられる。具体的には先進国が7カ国(G7)で実施してきた経済政策の相互監視の網を新興国に広げ、各国の為替、金融政策や資本規制などについて相互に監視する枠組みの合意を目指す。 
 翌12日にはセッション別の会議が行われる。第1セッションでは前日の夕食会に続き「世界経済およびフレームワーク2」、第2セッションでは「国際金融機関の改革および国際金融セーフティーネット」について議論する。
 第3セッションでは韓国が提案した議題「(途上国の)開発」問題を話し合う。開発途上国の開発支援において、既存の資金支援一辺倒から脱し途上国の力を伸ばす策に焦点を当て、「経済成長を伴う開発」に原理の転換を図ることが中核となっている。
 昼食会でも、貿易、気候変動、グリーン成長問題に関する議論が交わされる。午後から始まる第4セッションでは「金融規制改革」、第5セッションではエネルギー、反腐敗、ビジネスサミットが議題となる。すべてのセッション終了後、G20サミットは「ソウル宣言」を採択して閉幕する。同日午後4時からは、サミット議長の李明博(イ・ミョンバク)大統領の記者会見が予定されている。
 一方、G20の財務次官らは8日にソウル入りし、為替問題の終息、保護貿易主義の打破、国際金融セーフティーネットの構築など、ソウル宣言に盛り込む中核懸案の最終調整を行っている。
 議長国韓国は先週末、通貨安競争の終息に向けた経常収支ガイドラインなどを盛り込んだソウル宣言の草案を参加国に配布しているが、各国間の溝は依然として大きいとされる。ただ、通貨安競争の自制には各国が一定の共感を示しており、韓国は「ソウル宣言」採択に向けた議論の進展を期待している。

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