【ソウル8日聯合ニュース】政府は景気回復速度が予想より早く、ことしの成長率が6%を上回ると見込まれることから、来月半ばの2011年度経済運用方向発表で、来年の経済成長率を従来の5%前後から4%半ばに下方修正する予定だ。企画財政部や韓国銀行などが8日に明らかにした。
 政府高官によると、ことし10~12月期の成長率は前期より0.2ポイント以上高くなる可能性が大きく、年間成長率は6.2%に達すると見込まれる。ことしの高成長の反動で、来年の成長率は4.5%前後になると予想されるという。
 韓国銀行の金仲秀(キム・ジュンス)総裁も、ことし成長率は予想より状況が良く、6.0%水準は達成できるとの見方を示した。そのうえで、来年は4%台半ばとなるが、潜在成長率水準の成長が可能だと予測している。
 政府のこうした経済成長率見通し下方修正の動きは、ことしの高成長に伴う反動が避けられず、さらに各国が自国の通貨を安値に誘導する「通貨安戦争」など対外不確実性が増しており、年末に近付くにつれ、産業全般で生産が鈍る兆しが顕著になりつつあることが背景にある。
 政府は当初、ことし成長率を5.8%と予想したが、輸出、消費、製造業が活気を帯びたことで、6.0%を上回るとの見方を示した。このため、来年の経済運用に少なくない負担を抱えている状況だ。
 ただ、政府関係者は、来年に4%半ばの成長を記録すれば、ことしと合わせた平均成長率は5%台となり、2008年からことしまでの平均成長率3%台を上回る「安定的な回復」とみることができると述べている。

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