【ソウル4日聯合ニュース】世界経済の不均衡是正を集中的に扱う20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット、11~12日)が、事実上、8日から始動する。
 企画財政部やG20ソウル・サミットの準備委員会などによると、G20構成国の財務次官らは8日にソウルに集まり、11日夕まで、サミットで発表する「ソウル宣言」の草案を調整する予定だ。
 尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)企画財政部長官をはじめG20財務相らは11日夕に別途の会合を開き、最終草案の最後の調整を行う。首脳らは12日午前、未解決争点について決断を下した後、午後にソウル宣言を発表する計画だ。調整の過程では、自国の通貨を安値に誘導する「通貨安競争」などの主要争点について、先月のG20財務相・中央銀行総裁会議に劣らぬ激しい攻防戦が繰り広げられるとみられる。
 韓国政府が準備を進めているソウル宣言の草案では、G20財務相・中央銀行総裁会議で合意した、より市場原理に基づく為替システムに対する支持を改めて確認するとともに、不均衡是正に向け李明博(イ・ミョンバク)大統領が提示した追加保護貿易措置の凍結を再度表明する内容が含まれると伝えられた。
 政府筋は、今回のG20ソウル・サミットは大半がG20財務相・中央銀行総裁会議の合意を再確認する水準で、新しいものは貿易・開発議題だと説明。貿易については保護貿易主義の打破が焦点になると伝えた。
 通貨安競争を避ける措置として関心を集めている経常収支ガイドラインは、次官会議で履行指針に関する調整に入る予定だ。ただ、最後まで合意が難しい場合、黒字の新興国と赤字の先進国を対象に、経常収支の黒字・赤字幅を経済規模に合わせて調節するよう勧告するレベルで一時的な解決策を整える可能性もあるという。
 ソウル宣言には、通貨や財政、物価に対する勧告事項と併せ、具体的な行動計画が「アクションプラン」として添付される予定だ。
 韓国政府が主導する「コリア・イニシアチブ」のうち、開発議題については、途上国に成長を促す支援を行う多年度行動計画を含めて発表する予定。国際金融セーフティーネットについては、国際通貨基金(IMF)の融資制度改善の効果を改めて確認し、システム的金融危機を防ぐための同時多発的な流動性支援体制「国際安定メカニズム」の構築案が言及されると伝えられた。

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