【ソウル28日聯合ニュース】LG電子は28日、7~9月期に売上高13兆4291億ウォン(約9749億円)、営業損失1852億ウォンを計上したと発表した。国際会計基準(IFRS)に基づく連結財務諸表ベース。
 四半期業績が赤字となったのは、連結財務諸表ベースの業績をまとめ始めた2007年以降で初めて。多機能携帯電話(スマートフォン)市場への対応が後手に回り、携帯電話事業で3038億ウォンの営業損失を記録したことが業績悪化を招いた。
 7~9月期の売上高は、ウォン高の影響で前年同期比2%減少し、前期比ではエアコンの販売不振などで7%減った。
 事業部門別では、モバイルコミュニケーション(MC)事業本部の携帯電話事業部門が売上高2兆9706億ウォン、営業損失3038億ウォンで、一番不振だった。先進国での不振による販売減に加え、スメートフォンの価格下落で収益性が大きく悪化した。
 テレビ事業を手がけるホームエンターテインメント(HE)事業本部は売上高5兆3591億ウォン、営業利益1229億ウォン。フラットテレビの販売(660万台)が前年同期比37%増え、売上高は9%拡大、全般的な需要減にもかかわらず善戦した。
 ホームアプライアンス(HA)事業本部は売上高2兆7502億ウォン、営業利益672億ウォンを計上。北米とアジア地域で販売が好調で、売上高は前年同期比で9%増加したが、販売価格の下落などが響き、収益性は悪化した。
 エアコン(AC)事業本部とビジネスソリューション(BS)事業本部も赤字を出した。AC事業本部は残暑の影響で販売が増え、売上高は前年同期比35%増の1兆1074億ウォンとなったが、原材料値上がりやウォン高、太陽電池とLED照明など新事業への投資などで、524億ウォンの営業損失を計上した。BS事業本部もモニターの販売価格の下落などにより、売上高1兆1921億ウォン、営業損失69億ウォンにとどまった。
 同社関係者は、10~12月期は書き入れ時のため販売は増える見通しだが、メーカー間の競争による価格下落、マーケティング費用拡大などで、収益性の改善は難しいとの見方を示した。スマートフォンも持続的な投資で製品の競争力は向上するものの、短期間での収益性改善は見込み難いと予想した。

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