【ソウル29日聯合ニュース】韓国の年間貿易黒字が300億ドル(約2兆6210億円)に迫る見通しだ。
 知識経済部や関連業界が29日に明らかにしたところによると、7月の貿易黒字は40億ドルを大きく上回ると予想される。上半期(1~6月)の貿易黒字は189億4000万ドルに達しており、7月までの累積黒字だけで230億ドルを超える見通しだ。政府は先月に発表した下半期(7~12月)経済運用案で、年間貿易黒字を230億ドルと見込んだが、7月ですでに目標を達成することになる。
 ある関係者は、半導体など主力産業がいずれも善戦しており、貿易収支が予想を上回る黒字を続けているとし、こうした勢いなら年間黒字が300億ドルを突破する可能性もあると説明した。政府は産業研究院に年間貿易収支予測の調整に向けた研究を依頼済みで、来月中旬にも修正見通しを発表する計画だ。
 ただ、大規模黒字に喜んでばかりもいられないとの指摘もある。多額の貿易黒字は韓国経済の急速な回復の証しには違いないが、一方で危機対応政策からの「出口戦略」を急がせる要因になりかねず、マクロ経済の面では200億ドルほどの黒字が望ましいとの説明だ。
 世界経済の条件を考慮すると、下半期には黒字幅が縮小する可能性が高い。中国の人民元切り上げで対中輸出が鈍るとみられるほか、為替や米国をはじめとする主要国の出口戦略施行いかんも変数となる。



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