【ソウル1日聯合ニュース】国内バイオ企業のKAEL-GemVaxが最終臨床試験を続けている膵臓(すいぞう)がんワクチン「GV1001」について、商用化の可能性を高める公式中間報告書が示された。
 膵臓がんは、がんの中でも最も予後が良くないとされるが、まだ十分な治療薬が商用化されていない。「GV1001」ワクチンが最終臨床試験に成功すれば、韓国バイオ企業が「世界初の膵臓がんワクチン」というタイトルを手にする可能性もある。
 KAEL-GemVaxによると、英リバプール大学の臨床研究センターでは現在、さまざまな国籍の膵臓がん患者を対象に「GV1001」の臨床第3相試験を進めている。
 臨床試験に関わっていない専門家で構成された独立機関「データ・モニタリング委員会」は、最近まとめた報告書で、臨床第3相試験が順調に進んでいると評価した。現在までに、患者目標数1100人のうち7割に当たる755人の募集が完了しており、このまま進めば来年10月ごろに試験が成功裏に終了すると見込んでいる。同委員会は、分析結果に基づき試験の継続・中断を臨床試験委員会に勧告する権限を持つ。
 このワクチンは、さまざまな形態のがんで過度に発現する細胞の生存に関連する「テロメラーゼ」という酵素を調節することで、がんを抑制する。同社は、臨床試験が7割ほど終わった段階で肯定的な報告書が出され、今後の臨床試験がさらに流れに乗るものと期待を示した。来年には最終データを基に、販売許可取得を進められるだろうと話している。



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