【ソウル14日聯合ニュース】韓国の銀行がアジア市場進出に拍車をかけている。国内市場が銀行間の合併・買収(M&A)が必要なほど飽和状態に達している上、先進国市場もなかなか低迷から抜け出せず、相対的に早い回復を見せているアジア市場が新たな収益源として浮上しているためだ。
 銀行業界が14日に明らかにしたところによると、新韓金融持株会社はインドネシアに新韓銀行の現地法人を設立する方針を決め、このほど社員を現地に派遣し、市場調査を実施した。
 同社はインドネシアに韓国系企業と共同投資したキャピタル会社を保有しているが、銀行はまだ進出していない。同社関係者は「インドネシアには韓国企業が多いため意欲的に調査した。買収などを通じ、現地法人として早期に進出する方針」と話している。
 昨年9月にはアジアの銀行では初となる日本法人SBJ銀行を設立し、3000億円の預金を誘致する実績を上げた。昨年12月に設立した新韓ベトナム銀行は近いうちにプリペイドカード事業で営業領域を拡大する方針だ。
 また、新韓銀行は先ごろ、グローバル事業再構築実務作業班を構成し、海外営業のチャンス拡大などに向けコンサルティングを受けている。今週は戦略役員が1週間の日程でインド、シンガポール、カザフスタン、ウズベキスタンなどを訪れ、営業現況や市場状況などを点検する。
 一方、中小企業銀行もインドネシアを有望地域に選定し、進出計画を立てている。同行はことし中国法人の店舗網を現在の7店から10店に拡大する計画だ。
 KB金融グループもインドネシアに再進出するチャンスをうかがっている。KB国民銀行は7月中の営業開始を目標に中国・江蘇省の蘇州支店の本認可申請を進めており、下半期には広州支店を通じ、人民元業務開始に向けた認可手続きを進める予定だ。長期的には中国の営業状況と条件を考慮し、中国内支店の現地法人転換を進める計画だ。同行はこのほど、カザフスタンの大手銀行バンク・センター・クレジット(BCC)の持ち株比率を41.9%に増やし、今月1か月間、社員を派遣し営業教育とシステム改善を指導している。
 インドネシアに現地法人を保有しているハナ金融グループも、現地の中堅銀行を新たに買収する計画だ。また、中国では年内に吉林銀行の株式を18.44%取得し、来年は東北3省を中心に投資金融(IB)市場開拓に乗り出す計画だ。
 ウリィ金融グループは上半期中にインドネシア出張所を追加で開設し、中国・大連に分行を、上海と北京に支行を設立する計画だ。このほか、インド・チェンナイへの進出と関連しては、監督当局に設立認可を申請した状態だ。ウリィ金融は約4.5%の海外資産割合を10%水準に拡大することを目標としている。



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