李大統領は「いま変更することが国と国民のためになるとしても、社会に葛藤(かっとう)と混乱を招いたことは申し訳ない」と述べた。大統領選の際、忠清道であいまいに話したこと、選挙が近づき発言が変化したことなどを認めながら、今振り返ると恥ずかしくもあり、後悔もしているとした。それでも、世界のどこにも首都を分割する国はないと述べた。
世宗市計画の修正によって他地域への被害が懸念されることに関しては、「世宗市のために、別のところに行くべきものがこちらに行くといったことは、政府はやらない。ある一つをやたらに分割して進めれば、国家は発展しない」と述べた。さらに、多くの地域で革新都市が築かれる際に国策企業が移ることになっているが、こうした企業が世宗市に来る計画は全くなく、政府は革新都市を当初の計画通りに進めることになると強調した。
世宗市の修正コンセプトとしては、「教育科学都市」が挙がっている。李大統領はこれは決定したものではないと言いながらも、教育科学が中心になり得るとの考えを示した。政府が年内に案を確定して提示すれば、自足できる都市をつくることになると説明した。
続いて4大河川の整備事業について、反対する人は水質悪化を懸念するが、30~40年前ならばともかく、今の韓国の河川復元技術は世界最高の設計・建設技術を備えていると強調した。
一方、南北首脳会談の開催可能性に関し、李大統領は、必ずしもソウルで開かれなくてもよいといった融通性を持っていると述べた。「北朝鮮の核放棄に役立ち、人道的な立場で韓国軍捕虜、拉致被害者問題なども話し合うことができるならば、(北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記と)会うことができる」とした。ただ、首脳会談を直ちに行う政治的な理由はなく、まずは北朝鮮との間で、人道的問題を解決し和解・共同繁栄問題などを話し合ってからだと強調している。
このほか、社会問題では子どもを狙った性犯罪や麻薬犯罪に対する処罰強化について言及した。
経済面では、来年は5%前後の経済成長を見込んだ。その半面、世界経済の変数があるために、出口戦略を取ることには同意しないと述べた。
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