【ワシントン29日聯合ニュース】シャープ在韓米軍司令官は29日、「外交・軍事的対応を要する広範囲な対北朝鮮シナリオ」を米軍当局が綿密に検討していると明らかにした。
 米ワシントンで軍事専門家らと会った席で述べたもの。「広範囲なシナリオ」の内容として、北朝鮮内の食糧難や飢饉(ききん)などによる大規模な難民問題から、派閥間の権力闘争、政権交代といった問題によりもたらされる非常に不安定な状況までを例示した。こうした発言は、米国が北朝鮮体制の不安定性により各種の急変事態が発生する可能性に備えていることを示している。
 シャープ司令官は、こうした仮定の状況を通じ何かを助長する意図はないと強調しながら、ただ北朝鮮で起こり得る広範囲なシナリオを検討するだけでも、米国と韓国だけでなく、世界が「こうした問題を扱い、どうすべきかを議論するときだ」と気づくことになると指摘した。また、大半のシナリオは外交的なものだが、軍事的な側面もあると伝えた。
 一方、先ごろ金正日(キム・ジョンイル)総書記の写真を分析した結果、金総書記は片腕が一部まひしたにもかかわらず、相当健康な状態に見えると述べた。
 また、北朝鮮は韓国軍と米軍を相手に通常の戦いでは勝てないため、サイバー戦または道路脇に仕掛けた即席爆発装置などを用いた攻撃、ミサイル技術の開発に注力していると分析した。

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