解放された13日、南北出入事務所で会見する兪成珍さん=13日、坡州(聯合ニュース)
解放された13日、南北出入事務所で会見する兪成珍さん=13日、坡州(聯合ニュース)
【坡州14日聯合ニュース】北朝鮮に抑留されていた現代峨山社員の兪成珍(ユ・ソンジン)さんは、北朝鮮体制を批判し、金正日(キム・ジョンイル)総書記一家に関する言及をしたため抑留されたと伝えられた。
 兪さんの兄ソングォンさんが14日、聯合ニュースの電話取材で明らかにした。ソングォンさんは13日夜と14日午前、ソウル市内の病院に入院中の兪さんと面会し、こうした事実を聞いたと説明した。北朝鮮では金総書記に関する話をしてはならないが、兪さんは金総書記と弟、後継者とされる三男の金正雲(キム・ジョンウン)氏について話したり、職場の同僚らに体制批判をしたという。

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 拘束の経緯については、3月30日午前に開城工業団地にある兪さんの宿所を北朝鮮側関係者が訪れ、通知文を読み上げた後、団地内の旅館に連れて行ったと説明した。兪さんは解放されるまでの間だれとも接触せず、この旅館で1人で過ごしていた。韓国政府当局や現代峨山とは連絡が取れず、北朝鮮の指示の通りに動いていた。抑留中の待遇はよく、きちんと食事も提供されており、健康上に問題はないと伝えた。
 解放された13日、兪さんは午後3時ごろ北朝鮮関係者に突然「行くぞ」と言われ、旅館を出発した。自身がどうなるのかまったく知らされておらず、解放される直前まで状況も把握できていなかったという。
 また、ソングォンさんら兪さんの家族は兪さんに家族の写真と手紙を送ったが、6月に行われた2回目の開城工業団地実務会談の際、北朝鮮側が受け取りを拒否したため、伝達されなかった。
 ソングォンさんは、13日早朝に政府関係者から電話を受け、兪さんが解放される可能性があるのでソウルに上京するよう言われたという。統一部の洪良浩(ホン・ヤンホ)次官と会い、坡州の南北出入事務所で兪さんの帰還を待った。
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