【ソウル31日聯合ニュース】韓国漁船「800ヨンアン」が30日に東海(日本名:日本海)の北方限界線(NLL)を越え北朝鮮警備艇にえい航された事件をめぐり、韓国と北朝鮮は31日、軍事実務責任者ラインで事件処理に関する公式な意思疎通を開始した。
 統一部によると、北朝鮮は事件発生翌日の31日午後、軍通信網を通じ東海地区軍事実務責任者名義の電話通知文を韓国側に送り、「現在、ヨンアン号に対し該当機関が具体的な調査を進めている。調査結果に基づき船員らとヨンアン号問題は処理される」と明らかにした。
 これに対し韓国政府も同日午後、北朝鮮からの通知ルートと同じく東海地区軍事実務責任者名義で北朝鮮に通知文を送った。同通知文は「ヨンアン号が北方限界線を越えたのは航路の誤りによるもの。従って、人道的な次元から早期に船舶と船員を送還することを願う 」と述べた。
 双方はこの日午前までは海事当局間の通信チャンネルを通じ初歩的な交信を行っていたが、今後は軍事実務責任者チャンネルで事件処理問題を協議していくものとみられる。
 一方、統一部の玄仁沢(ヒョン・インテク)長官は31日、北朝鮮が通知文を送ってきたことについて、「ひとまず迅速な反応があったことを肯定的に見ている。しかし、もう少し見守ってみる」と述べた。脱北青少年の学習施設を訪問した際、聯合ニュースの取材に答えたもの。玄長官はこの事件を、意図的なものではなかったとしながら、北朝鮮が人道主義的な面から韓国漁船を早期に返すよう希望した。
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