研究成果を発表する遺伝体医学研究所所長=8日、ソウル(聯合ニュース)
研究成果を発表する遺伝体医学研究所所長=8日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル9日聯合ニュース】ソウル大学医科大学遺伝体医学研究所が、30代の韓国人男性のゲノム(生物が持つ遺伝子の全体)を完全に解読した。解読結果に関する論文は英科学誌「ネイチャー」電子版に9日付(韓国時間)で掲載された。研究には、教育科学技術部、韓国遺伝体医学研究財団、マクロジェン、緑十字などが参与した。
 今回の研究は、同研究所が2007年10月に取り掛かり昨年9月に完了した、30代韓国人男性1人のゲノム全長配列分析に関するもの。研究チームは、国内初の成果であり、世界でも米国、英国、中国に次いで4番目だと説明した。国内では昨年12月に、嘉泉医科大学の李吉女がん糖尿研究院と韓国生命工学研究院の国家生物資源情報管理センターが世界で4番目に韓国人のゲノム塩基配列地図を完成したと発表したが、当時は論文で検証を受けておらず、公式の世界4番目の成果は今回の論文だとの主張だ。
 韓国人男性のゲノム分析結果は、世界で初めて北方系アジア人のゲノム情報を解読したという点で、注目を受けている。研究チームは、欧州、アフリカ、南方系アジア人に続き人類を構成する主要4人種のゲノム情報を完成させる契機となっただけでなく、個人に合わせた医療プログラムにも適用できるとみている。
 また、ヒトゲノムコピー数多型(CNV)解析のための超高解像度DNAチップを用いた分析技術を活用することで、これまで行われたどの塩基配列分析よりも正確な配列解読結果を得ることができたと説明した。
 ソウル大遺伝体医学研究所は、20代の韓国人女性1人のゲノム全長配列分析も3月に完了している。女性のゲノム全長配列分析結果を得たのは世界初で、現在、著名なジャーナルへの論文掲載の準備を進めている。

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