高須大使=(聯合ニュース)
高須大使=(聯合ニュース)
【ニューヨーク29日聯合ニュース】「潘基文(パン・ギムン)国連事務総長ほど熱心な人はおらず、これまで非常にうまくやっていると思う」――。日本の高須幸雄国連大使がこのほど聯合ニュースのインタビューに応じ、5年任期の折り返し点を迎えた潘事務総長について語った。最近、一部の西欧メディアが批判的に報じていることについては、潘事務総長のこの2年半の仕事に対する理解不足によるもので公正ではないと切り捨て、「強い確信と実践を示す人」と評価した。
 高須大使は2007年9月に国連に赴任して以来、潘事務総長と2年近く過ごしてきた。国連の勤務経験が豊富で、歴代事務総長のスタイルを熟知するベテラン外交官だ。そうした高須大使から見る潘事務総長は、「行動」で示す人物だという。言葉ではなく行動を見せることで周りが従っていくという東洋的なリーダーシップは、プレゼンテーションを重視する西欧的なリーダーシップと異なり、これを理解できないがために潘事務総長に対する誤った評価が出たとの見解を述べた。
 高須大使は、日本人として潘事務総長のスタイルを理解しており、長期的に効果があるという点も分かっていると強調した。難題を解決する際の潘事務総長の「静かな外交」、また、表には現れない水面下の努力のために人々は知り得ないが、それが潘事務総長の問題解決方法だとした。当事者を一度に集め議論するより、個別に接触し対話を通じ可能性を探る外交スタイルは、国連加盟国ごとに事情が異なる敏感な問題を解決する場合に効果的だという。
 その例として、気候変動をめぐる国際社会の対応を挙げた。潘事務総長がそれほどまでの強い関心と努力を傾けていなかったなら、京都議定書に続く地球温暖化対策の次期枠組みをめぐる議論のレベルはここまで上がらなかったとみている。また、昨年の食糧危機の解決、ミャンマーのサイクロン被害に対する援助も、潘事務総長が主要国トップを説得するなどの隠れた努力で成し遂げた成果だと、高く評価した。
 また、潘事務総長が国連の官僚主義体制の改革に挑んでいることに触れ、こうした変化は必要なものだとしてその努力に賛同する考えを示した。
 一方、北朝鮮核問題に関しては、韓国人の潘事務総長だからこそ北朝鮮の核の脅威がどんなものか直接理解しており、最も深刻な安保懸案に通じているという点で日本としても幸運だと述べた。

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