ソウル市内のホテルで開かれた世界銀行の開発経済に関する年次会合(ABCDE会合)で事前配布した演説文のなかで述べたもの。世界主要金融・経済政策立案者らが心をひとつにした措置により、世界経済は回復期に面しているように見えるが、回復の不安を考慮すると、9月のG20首脳会合(金融サミット)で出口戦略を論じるのは性急だと指摘した。
司空委員長は、出口戦略を論じれば市場に誤ったサインを与え、回復に冷や水を浴びせることになるとし、出口戦略は来年春のサミットで扱うのが望ましいと主張した。G20首脳は1930年代の米国や1980年代の日本の性急な出口戦略に留意しなければならないと指摘し、多くの人が信じるものよりも、攻撃的な通貨・財政政策が必要だということに同意すると述べた。世界の景気てこ入れ策の撤回が遅くなりすぎればスタグフレーションの懸念もあるが、その可能性は、早期の出口戦略施行による景気低迷の危険ほど高くないと強調した。
このほか司空委員長は、グローバル金融システムの改編に関連し、国際通貨基金(IMF)の効率的な運営の必要性を主張した。現実に沿った出資割当額(クオータ)と理事陣構想の調整が必要だと述べた。
Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0