【ソウル10日聯合ニュース】サムスン電子のワイブロ(モバイルWiMAX)事業に弾みがついている。
 サムスン電子は10日、サウジアラビアの大手通信事業者モバイリーと「モバイルWiMAXウエーブ2」商用機器の単独供給契約を締結したと明らかにした。契約は1億ドル(約100億円)規模で、中東地域の無線インターネット関連契約の中では最大といわれる。
 モバイリーは1400万人以上の加入者を保有する中東・アフリカ地域最大のWCDMA(広帯域符号分割多元接続)通信事業者。また、サウジは超高速インターネット普及率が4%台にとどまっており、市場の潜在力が高い国と評価されている。
 サムスン電子は、2007年2月にサウジのインターネット事業者・Bayanatと「モバイルWiMAXウエーブ1」の機器供給契約を締結したが、その後、Bayanatがモバイリーに買収された。今回モバイリーと契約を結んだことで、同地域でのワイブロの主導権を握り続けることになった。
 モバイリーは昨年9月、サウジで初めて首都リヤドなど主要4都市の一部地域でワイブロ商用サービスを開始しており、2010年までにデータ伝送速度を2倍以上向上させたモバイルWiMAXウエーブ2のサービスを4都市全体に拡大後、数年以内にサウジ全域に広げる計画だ。
 モバイリーのアルカフ最高経営責任者(CEO)は「サムスンのワイブロを通じたインターネット利用に対する顧客の満足度が高く、ワイブロネットワークの増設を決定した」とし、一般家庭だけではなく企業市場でもワイブロ事業を本格的に拡大すると話した。
 サムスン電子ネットワーク事業部の金雲燮(キム・ウンソプ)副社長は、ワイブロは移動通信事業者だけではなく、すべての通信・放送事業者が採択した唯一の技術で、下半期に世界で商用サービスが本格化されれば市場が爆発的に成長すると見通した。
 サムスン電子は昨年12月にも、ワイブロ商用サービスを準備しているクウェートの通信事業者MADAコミュニケーションともワイブロ契約を締結している。サウジ・クウェートの事業者と、ワイブロサービス導入を準備している中東・アフリカ諸国への共同進出案も協議中だ。
 ワイブロは現在、世界70カ国の122社が採択し、商用またはテストサービスを進めている第4世代(4G)通信技術だ。サムスン電子は米国をはじめ、日本、ロシアなど20カ国の24社とワイブロ事業を推進している。
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