両社が構築するのは企業専用の超高速無線データ通信網「W-オフィス(WIBRO-OFFICE)」システム。これに向け、両社は造船所に無線通信制御局と基地局、光中継器などを順次設置する予定だ。
同システムが本格的に稼働される9月からは、594万平方メートル規模の造船所が一つの無線通信網で結ばれる。作業員が携帯用無線端末を介し、空間に制約されることなく音声、映像、データなどの作業情報をリアルタイムで社内の通信センターや他の作業員とやりとりできる。また、ユーザー認証やデータ転送暗号化、盗聴防止など各種の先端セキュリティー装置も適用されている。
一般的に造船所は作業場が広く、屋外で移動する作業が多いため有線通信では情報交流に限界がある。携帯電話通信網では速度や情報量が制限される上、鉄構造物を取り扱うことから通信がたびたび遅れたり断絶されるという問題があった。
現代重工業は、同システムの導入で生産と物流、設計などでの速やかな業務処理が可能になり、生産性と品質が高まるほかコスト削減効果もあると期待している。
同社CIO(最高情報管理責任者)の黄時永(ファン・シヨン)専務は、造船所内のワイブロ構築は「デジタル造船所」という長期目標を達成するための事業だとし、造船とITを組み合わせ世界最高の競争力を備えると意欲を示した。
同社は昨年3月から、知識経済部傘下の韓国電子通信研究院(ETRI)と国策課題の「IT基盤造船産業の超一流化」を推進してきた。
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