【ソウル31日聯合ニュース】自由貿易協定(FTA)締結国との貿易が、絶対的・相対的に大幅に増えていることが分かった。
 知識経済部が31日に明らかにしたところによると、チリ、シンガポール、欧州自由貿易連合(EFTA)、東南アジア諸国連合(ASEAN)など、FTAを結んでいる国との貿易を分析した結果、FTA発効後の年平均貿易増加率は20.5~31.6%で、発効前の3.6~19.8%に比べ最大で8倍以上に拡大していた。FTA発効後の貿易絶対金額も、発効前に比べ最大で3.8倍(チリ)、最小でも1.5倍(ASEAN)になっている。また、FTA締結国との貿易増加率は、同じ期間の全世界を対象とした貿易増加率より1.3~1.8倍高かった。

 製造業基盤が弱いチリとは、年平均輸出増加率が発効前のマイナス5.4%から発効後に35.2%に上昇した。低価格品を輸入し高付加価値品を輸出する補完的貿易構造を持つASEANとの貿易は、輸出入ともに増加している。EFTAとは、機械類やナフサなど輸出用原材料の輸入増で、年平均輸入増加率がFTA発効前の0.7%から発効後は45.2%に急騰した。業種別にみると、繊維、鉄鋼、石油化学、一般機械、自動車・部品は全般的に輸出の増加が大きい。一方、電気電子は輸入が大幅に拡大した。

 知識経済部は、貿易増大は関税撤廃による価格競争力の向上のほかにも、投資拡大、認知度および信用度の向上など、さまざまな要因が作用したと分析している。

 一方、FTA締結国が中国、日本など韓国の競争国とFTAを結んでいるかどうかも、韓国の輸出拡大に直接的な影響を与えていることが分かった。韓国のチリ市場シェアは2006年の4.7%から2007年は7.2%に拡大したが、2008年は5.6%に落ち込んだ。2006年10月に中国とのFTA、2007年9月に日本とのFTAが相次ぎ発効されたためだ。

 知識経済部関係者は、保護主義の拡散で貿易縮小が懸念されるなか、今回の統計でFTA締結による貿易拡大効果が実証されたと話した。

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