【ソウル29日聯合ニュース】昨年の世帯支出のうち教育費は約40兆ウォンに達し、過去最大を記録した。特に私教育費はこの8年で3倍となる19兆ウォン近くと、全教育費のほぼ半分を占めた。また、物価上昇で食料品支出が急増したほか、高齢化に伴い医療保険費もかさみ、家計を圧迫している。
 韓国銀行が29日に明らかにした国民所得統計によると、昨年の教育費は39兆8771億ウォン(約2兆8985億円)で前年より3兆132億ウォン多かった。統計庁が出した昨年の推定世帯数1667万3162世帯を基準にすると、1世帯当たり239万2000ウォンの教育費を支出したことになる。教育費支出は2000年の17兆5453億ウォンに比べると倍増した。

 昨年の教育費支出は、世帯の全体消費支出534兆4989億ウォンの7.5%にあたる。この割合は2000年の5.4%から2001年に5.7%、2002年が5.8%、2003年が6.4%、2004年が6.8%、2005年が6.9%、2006年が7.1%、2007年が7.3%と上昇が続く。経済難でも子どもの教育費はできるだけ減らさないという韓国的な特性が透けて見える。

 特に私教育に対する過度な依存が原因になったと分析された。昨年の私教育費は18兆7230億ウォンで前年比1兆3295億ウォン増、また、8年前に比べるとほぼ3倍になった。1世帯あたりでは112万2000ウォン。教育費に私教育費が占める割合は、2005年の35.1%から昨年は47.0%に上がった。さらに、大学授業料などを中心に公教育支出も増えている。

 教育費以外には、食料品や医療保険の支払いが大幅に増えた。昨年は家計消費支出が前年比6.3%増加したのに対し、医療・保険支出は10.5%増えた。全般的に高齢化が進んでいる上、健康に対する関心が高まっていることも影響したとみられる。

 食料品・非酒類飲料の支出増加率も9.3%と、前年の5.5%に比べ増加幅が拡大した。原油価格や各種原材料価格の高騰で食料品価格が急激に値上がりしたため。その半面、酒類・たばこの支出増加率は4.7%に鈍化した。このほかの部門別支出増加率は交通が7.0%、通信が2.4%、娯楽・文化が5.2%、飲食・宿泊が5.7%、衣類・履物が0.1%など。
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