【ソウル6日聯合ニュース】6カ国協議合意に基づき北朝鮮の核施設無能力化の見返りとして提供されることになっていた経済・エネルギー支援が近く中断する見通しで、北朝鮮の反応が注目される。
 外交筋が6日、「中国からの発電設備資材支援がほぼ終わったと承知している。中国の支援が完了すれば、北朝鮮への支援は暫定的に中断する状況になると予想される」と明らかにした。

 6カ国協議参加国は2007年2月の合意で、北朝鮮の核施設閉鎖と無能力化、核開発計画申告の代わりに、韓米中ロの4カ国で重油100万トン相当のエネルギー・設備を提供することで合意した。米国とロシアはすでに割り当て分の重油20万トンの提供を終えている。韓国は5.5万トン相当の支援が残っているが、昨年12月の6カ国協議で北朝鮮核計画検証の文書化に失敗してからは支援を中断している。日本の場合は、日本人拉致問題の未解決を理由に支援には手付かずの状態だ。そのため、特別な契機がない限り、当面は核施設の無能力化は進む一方で支援は途絶えるという状況となる。 

 外交筋は「北朝鮮への支援が途切れれば、北朝鮮が無能力化中断という対応を取る可能性がありそうだ」と懸念を示した。ただ、現在のところは無能力化の速度に変化はないという。

 北朝鮮は約束した11の無能力化措置のうち8つを完了し、残すは使用済み燃料棒の抜き取り、制御棒駆動装置の取り外し、未使用燃料棒の処理の3つ。このうち寧辺の5000キロワット原子炉から使用済み燃料棒を抜き取る作業は全8000本中6500本が終わり、現在は1日15本のペースで抜き取り作業が進んでいるが、対北朝鮮支援が中断すればこの作業がまず中断される可能性が高いと分析される。

 北朝鮮が「支援速度が無能力化速度に及ばない」と主張していることから、北朝鮮が無能力化中断にとどまらずウラン再処理の動きなど無能力化に逆行する措置を取る可能性も排除できないとの観測が一部では出ている。外交筋は韓国の対応について、「北朝鮮がミサイル発射の動きなど緊張を高めつつある状況で、北朝鮮への支援再開は難しい」との見方を示した。


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