【釜山16日聯合ニュース】裁判所が初めて、夫婦間の性行為に強姦罪を認める判決を出した。妻に性暴力をふるった夫に対しては、2004年に強制わいせつ罪が適用されたことがあるが、強姦罪を認めた例はこれまでなく、今後論争が起こるものと予想される。
 釜山地裁は16日、フィリピン人の妻を凶器で脅し強制的に性関係を持った罪(特殊強姦)で起訴された夫(42)に、懲役2年6月、執行猶予3年を言い渡した。裁判部は、夫だけを信じ韓国に渡り言葉も通じない苦境におかれた被害者に対し、被告はさまざまな苦しみを味わわせ、不当な欲求を満たそうと正当な性的自己決定権の行使を無視し凶器で脅した点は容認できない行動だと指摘した。また、「刑法上の強姦罪の対象とされる『婦女』から『婚姻中の婦女』は除かれるとみなす根拠は何もない。法が強姦罪で保護しようとする対象は女性の貞操ではなく、性的な自己決定権であり、妻もまたこうした権利を有する」とした。執行猶予については、被告が犯行をすべて認め悔いている点、被害者も適切な意思疎通の努力を怠った点などを考慮したと説明している。

 被告は結婚情報会社の紹介で2006年8月にフィリピンでこの妻と出会い結婚した。2008年7月に妻が生理中を理由に性関係を拒否したところ、凶器を持ち出して脅し性暴力を加えた罪を問われ起訴された。

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