【ソウル2日聯合】現代・起亜自動車が2日の仕事始めでことしの販売目標値を公開しなかった。通常、仕事始めにその年の目標値を発表してきた現代・起亜自としては異例のことで、世界的な自動車産業の危機に対する不安感を示したと言える。現代・起亜自は、具体的数値で販売目標を提示することで社員の意欲向上と販売力量の極大化を図ってきた。また、外部的にはその年の国内をはじめ全世界の自動車産業動向と需要を判断する目安となるため、注目されてきた。
 鄭夢九(チョン・モング)会長は昨年末、現代自は311万台、起亜自は169万5000台と、国内外で前年より21.1%多い480万5000台を売り上げると述べていた。しかし、世界的な景気低迷でことし自動車市場の不確実性が増したことを受け、仕事始め式では販売目標値に関する言及がなかった。

 昨年は年初に480万5000台の販売目標を示したが、国際金融不安による景気低迷の影響を受け、実績は420万台にとどまったと伝えられる。昨年末ベースで海外販売在庫が106万台(約3.9か月分の物量)に達し、操業短縮など柔軟な生産体制構築でこれに対応している。

 こうした状況で、販売目標値を公開できなかったのは、ことしの業績が昨年を下回ると懸念されるためと業界は見ている。経営危機に直面する米3大自動車メーカーの救済が不透明で、北米に限らず世界の市場規模と動向の予測が不可能なことも、ことしの販売目標を確定できなかった背景だろう。実際に、現代・起亜自だけでなくグローバル自動車メーカーらは世界最大市場の北米と欧州で、ことしの産業需要は昨年より減ると予想し、対策に腐心している。

 韓国自動車産業研究所によると、分割払いやリース販売制限などで、ことしの米国産業需要は昨年の1370万台にも及ばない1320万台にとどまると予測される。欧州も昨年より7%以上少ない1580万台との見通しだ。

 現代・起亜自はこうしたなか、小型車での不況打開戦力を講じたが、ことしの販売は非常に厳しいと判断している。鄭会長が販売力量拡大を特に強調したのも、こうした予想からとみられる。

 崔在国(チェ・ジェグク)国内外営業・企画担当副会長は「市場状況の変動が激しいため、ことしの販売目標を定められなかった」と述べている。状況があまりにも不確実で、四半期ごとに販売目標を立てなければならない状況だとした。
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