【ソウル2日聯合】円建て貸出が6か月連続で増加しているが、最近ウォンが対ドル相場だけでなく対円相場でも大幅下落しており、円建ての借入者が為替差損を被るリスクに直面している。
 銀行業界が2日に明らかにしたところによると、中小企業、国民、ウリィ、新韓、ハナの市中銀行5行の円建て貸付残高は先月末時点で9129億円で、前月に比べ109億円増えた。5行の円建て貸付は3月末に1年4か月ぶりとなる増加に転じてから増え続けており、増加幅は6か月で500億円に達した。円建ての貸付金利は年3.5%程度と、ウォン建て貸付の半分のため人気が高いほうだ。3月中旬に100円=1070ウォン台だった相場が先月初めには920ウォン台までウォン高に動き、為替差益の機会が生じた点も円建て貸付の増加に影響を与えたとみられる。

 しかし、今月1日に外換銀行の公示為替基準で100円=1028.48ウォンと半年ぶりにウォン最安値を記録、先月7日の927.46ウォンに比べると101.02ウォン急落した。そのため、最近になって円建てで新規借り入れをした顧客は為替差損を被りかねない状況に直面している。円建てで50億ウォンを借り入れた場合、ウォンが100ウォン下がれば返済額は5億4000万ウォンほど増えることになる。

 市中銀行関係者は「為替リスク管理がうまくいっていない企業が金利が低いという理由だけで円建てで借り入れた場合、円が上昇すれば危険なため注意しなければならない」と話す。

 一方、ウォンは人民元に対しても10か月で26%程度下がり、中国への留学生をやきもきさせている。銀行を通じ中国に4万元を送金する場合、10か月前より170万ウォン余計にかかる計算だ。

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