あいさつする李炳淳社長=27日、ソウル(聯合)
あいさつする李炳淳社長=27日、ソウル(聯合)
【ソウル27日聯合】KBS(韓国放送公社)の李炳淳(イ・ビョンスン)新社長が27日、ソウル・汝矣島のKBS本館で第18代社長就任式に臨み、放送の公正性と公共性、独立性の確保を約束するなど大々的な内部改革を予告した。
 李社長は就任あいさつで「KBSが公共放送として発足してから35年、初めて生え抜き社長時代が開かれた。感慨とともに重い責任感を深く刻み付けている」と就任の所感を語った。

 まず内部改革について、最も急がれる課題は放送の公正性と中立性を確立することだと強調した。特定の利害集団に偏る放送はKBSの存立根拠を自ら脅かすことになるとし、事前の企画段階で徹底したゲートキーピングが行われる制度を作ると明らかにした。次に公共性を金科玉条とすべきと述べ、過度な娯楽性と扇情性を最大限排除する方針を示した。また、独立性の確保に最善を尽くすとした上で、独立性は財政安定化が可能な時に実質的に保障されるとし、受信料の現実化が必須だと強調した。放漫経営と指摘された分野を対象に原点から見直す考えも明らかにした。社員に対しては、組織内での葛藤(かっとう)を解消し、和合と安定を通じKBSのアイデンティティを立て直すと呼びかけた。

 一方、就任式の会場前では新社長の出社を阻止しようとした一部の社員とこれを防ごうとする警察、取材陣で一時騒然とし、負傷者も発生した。

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