【ソウル25日聯合】李明博(イ・ミョンバク)大統領と中国の胡錦濤・国家主席は25日の会談で、韓中関係は双方にとって重要との認識で一致し、「戦略的協力パートナー関係」を全面推進することを決めた。また、北朝鮮核問題の解決に向け6カ国協議の枠組みの中で協議と協力を強化し、早期に非核化第2段階措置の全面的で均衡ある履行を促進することで意見をまとめた。
 両首脳は同日午後、青瓦台(大統領府)で韓中首脳会談を開き、こうした内容の共同声明を採択した。両国は上層部指導者の頻繁な相互訪問と接触を維持しながら、外交当局による高官級戦略会議初会合の年内開催と実務級業務協議体制の定例化をはじめ、国防当局の高官級相互訪問の活性化と相互連絡体制の強化などを通じ、幅広い領域で交流と協力を推進する。

 李大統領が南北間の和解と協力を通じ相生・共栄の南北関係を発展させるという立場を表明すると、胡主席は、南北が和解・協力して関係を改善し前向きに平和統一を実現することを引き続き支持する立場を改めて示した。

 特に両首脳は2010年には韓中の貿易額を2000億ドル程度まで引き上げることを目標に、2005年に採択された韓中経済通商協力ビジョン共同研究報告書を修正・補完することを決め、韓中自由貿易協定(FTA)締結を相互利益の原則に従い積極的に検討するとした。また、2010年を中国訪問の年、2012年を韓国訪問の年に定め、観光など交流行事を推進する。現在は600万人程度の人材交流を拡大するために、ビザに関する措置を含め必要な便宜を図ることにした。

 あわせて、政府間合意に従い両国の労務者に対し合法的な権益を保障し、海洋境界画定の早期解決に向けた会談を加速する。韓国政府は、一つの中国という政策を今後も堅持することにした。

 さらに両首脳は、▼実用的協力を通じた持続可能な発展の促進▼国連をはじめ地域や国際社会での協力の強化▼人的・文化交流の促進▼韓中交流・協力の全面的推進に関する共同研究の推進と、両国政府への関連報告書の提出▼環境保護・エネルギー・通信・金融・物流分野での協力強化▼良好な投資環境造成の努力▼環境配慮・資源節約型社会の建設に向けた協力▼自然災害・気候変動に対応するための交流・協力の強化▼政府招請奨学生の20人増員▼大量破壊兵器・国際テロリズムへの対応協力の拡大――などに合意した。外交当局の戦略対話と経済貿易共同委員会、観光相会合などの協議体を通じ、効果的に推進していく。

 また、省エネルギー協力了解覚書、砂漠化防止了解覚書、韓中貿易投資情報網の運営・維持協力了解覚書、先端技術分野協力了解覚書、輸出入水産物衛生管理了解覚書、韓中教育交流約定、トキ寄贈・韓中トキ増殖・復元協力強化の了解覚書などにも署名した。

 胡主席の国賓訪問は、李大統領の5月の訪中に対する答礼として行われた。中国国家主席が在任中に韓国を2度訪問するのはこれが初めて。

 この日訪韓した胡主席は、首脳会談に次いで国賓夕食会、約定署名式に臨む。26日には、国会議長や首相との会談、上海・麗水博覧会の交流セミナー、経済4団体代表主催の昼食会出席などの日程を消化し出国する予定だ。

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