【東京7日聯合】権哲賢(クォン・チョルヒョン)駐日大使は7日、「韓日間でしばらくあった信頼が崩れたため、これをどのように築き直すかがわたしに与えられた課題」と述べた。
 日本政府による中学校社会科教科書の新学習指導要領解説書での独島領有権記述問題をめぐり、権大使は先月14日に一時帰国していたが今月5日に日本に帰任、この日は韓国特派員との懇談の席を設けた。日本に戻った日にも羽田空港で、日本政府に信頼回復に向けた目に見える措置を求めている。

 権大使は懇談会で、信頼を立て直させることができる日本側の人物に会う予定だと明らかにした。政治家にとどまらず日本の世論を形成できる人たちに対し、独島が韓国人にとってどのような意味を持つか、韓日交流2000年の歴史の中でそれぞれが相手側にどのような存在だったかを、美辞麗句ではなく赤裸々に指摘したいと強調した。帰任後すでに、相当水準の政治家と面会したり電話で話すなどしてこうした立場を伝えたという。「相当水準の実務陣接触や政治家との接触は始まったため、あせらないつもりだ。冷却期間も多少必要だろう」と話している。

 当面の懸案としては、光復節(日本植民地からの解放記念日)前日の日本政治家らの靖国神社参拝問題、近く発表される防衛白書の内容、高校社会科の指導要領解説書の内容、韓日中首脳会談、福田康夫首相の訪韓問題などを挙げた。その上で、外交は長期的な観点で見るべきことが多いとしながら、目前に迫る懸案と長期的な観点を並行して進めるとの方針を示した。

 また、日本政府の動きを事前に把握し積極的に対処できるよう、弘報公使を中心とするチームを新設し、日本の全官庁のウェブサイト内容や発表文をすべて点検していることを明らかにした。駐日韓国大使館のサイトも、外交通商部のサイトから切り離し別に管理する案を推進中だ。

 一方、韓国滞在中にさまざまな対日強硬発言をしたことについて、「わたしの長年にわたる日本との関係においてわたしが希望してきたすべてが簡単に崩れたことに対して、失望感と憤怒が相当水準に達し、これを抑制するのが大変な部分もあった」と語った。しかし、政治家として大使に特命された以上、職業外交官では難しいことを自分はできると考えたという。

 権大使は「過去の歴史を忘れず過去を直視しつつ、未来志向的に進もうという韓日関係の基本原則までが変わったわけではない。韓国にとって独島は単なる領土主権の概念ではなく、韓国人には心の故郷、自分の心臓と感じられる」と述べ、それを日本は悟るべきだとした。

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