【ソウル30日聯合】東遠グループが米食品流通大手デルモンテ系列のツナ缶メーカー「スターキスト」を買収する。ソウル・プレスセンターで30日、東遠の朴仁求(パク・イング)副会長とデルモンテのマイヤーズ最高財務責任者(CFO)が出席するなか買収締結式が行われた。
 スターキストは昨年の売上高が5億5700万ドルで、米ツナ缶市場シェアトップ(37%)を誇る。東遠がデルモンテの水産事業部門に該当するスターキスト米州地域の全株式を譲り受ける資産買収の形で、買収総額は約3億6300万ドルとされる。この契約で、東遠グループは米国、カナダ、メキシコなど中南米地域のスターキスト生産工場とブランド権、営業権など一切を手にすることになる。買収対象となるのは米州地域のスターキストで、アジア地域のスターキストと欧州スターキストは別会社が所有しており、対象外。

 東遠は買収資金のうち1億1000万ドルは米国現地での借入で充当し、残る2億5000万ドルは60%をグループと東遠産業、東遠F&Bなどの系列会社の出資で、40%を金融投資家からそれぞれ調達する方針だ。スターキスト運営に向け米国に新規法人を設立するが、独自のシステムを確立するまでの2年間は営業、マーケティング、流通、管理・支援などをデルモンテ側に任せることにした。

 東遠は今回の買収で、世界のマグロ遠洋漁業界シェアトップの東遠産業をはじめとする系列会社との相乗効果とともに、米国と南米市場への輸出販路確保に期待を寄せている。今後はスターキストのブランドパワーを基にツナ以外の海産物にも事業分野を拡大する計画だ。

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