【瀋陽30日聯合】北朝鮮はことし不作が予想され、来年は食糧難がさらに進むとの見通しが出ている。北朝鮮は今月中旬から本格的な田植えに入るが、毎年韓国から支援を受けていた肥料や苗床用のビニールの供給が途絶えている上、異常低温で苗の生育も悪い。
 北朝鮮当局は現在、田植えに必要な労働力を動員するため住民の移動を統制している。官公署も最少人員だけを残し田植えに総動員されている状況だが、苗の供給がままならず作業に支障が生じている。

 中国・瀋陽の北朝鮮消息筋が30日に伝えたところによると、最近、新義州のある企業では業務を中断し農村に田植え支援に出たものの、苗の生育が悪く田植えができないまま戻って来たという。また別の消息筋は、黄海南道、開豊郡、開城市などでは異常低温が続くなか、ビニールがないため温床育苗ができず、苗はまともに育たないまま枯れていると話す。協同農場では昨年の苗床ビニールをリサイクルしているものの、まったく数が足りず追いつかない状態だという。

 韓国からの肥料支援が途絶え、中国からの輸入量も4月までで9000トン程度にとどまっているとされるなど、肥料不足も深刻だ。田植えを無事終えても、今年の収穫は期待できないのが実情だと、農業専門家らは指摘する。

 こうした状況のなか、食糧難も悪化の一途をたどっている。複数の北朝鮮消息筋によると、現在の北朝鮮のコメ価格は上昇を続けており、北朝鮮ウォンで1キログラム当たり3000ウォンを超え4000ウォン台に迫る。

 韓国農村経済研究院によると、北朝鮮は3月まではコメやトウモロコシなどの食糧を中国から少量輸入していたが、4月は輸入実績が皆無だという。ことしの作況が悪ければ、来年には食糧難がさらに悪化することが予想されるだけに、中期的な営農支援を検討する必要があると主張した。

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