【ソウル30日聯合】韓国の青少年の約4%が、注意欠陥・多動性障害(ADHD)に該当するという調査結果が出た。ADHDは青少年の3~5%に発生するとされる軽度発達障害。ただ、ADHD児童の約25~50%は大人になっても症状が見られるほか、成人の約2~4%がADHDを抱えていると推定される。
 大韓小児青少年精神医学会は30日、昨年11月に中高校生の子どもを持つ親1015人を対象に行った電話アンケート調査の結果を明らかにした。それによると、ADHDとみられる「深刻な注意力・学習障害」群に該当するケースが3.9%に上った。ADHDまでは至らないものの、「注意力・学習障害」群に分類できるケースも23.1%に達した。

 注意力や学習障害のため薬物を服用した経験があるとの回答者は、全体の1.6%みられた。ADHD治療剤を服用しているケースは全体の0.39%にすぎず、症状改善のために服用した薬物はほとんどが漢方薬や健康補助食品だった。ADHDが疑われても実際にADHD治療剤を服用しているケースは10%にすぎず、韓国では治療剤の誤用・乱用よりも、むしろ適切な治療を受けていないことが問題だと、医学会は指摘する。

 医学会によると、国内のADHD有病率は4.7~13%で、40万から70万人前後の患者がいるものと推定されるが、治療率は10%未満だという。ADHDに関する広報不足と偏見が、治療を受けるべき青少年の妨げになっていると警鐘を鳴らした。

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