ニューヨークで販売を開始する平壌焼酎=29日、ニューヨーク(聯合)
ニューヨークで販売を開始する平壌焼酎=29日、ニューヨーク(聯合)
【ニューヨーク29日聯合】北朝鮮の代表的な焼酎、「平壌焼酎」が29日、米国で発売を開始した。ニューヨークの米州朝鮮平壌貿易会社が輸入した平壌焼酎は、通関と検査など輸入手続きをすべて終え保管倉庫に到着し、29日からニューヨークとニュージャージー州で販売が始まった。米国政府の許可を得て輸入された焼酎はコンテナ2本分に相当する1660ケース(1ケース24本入り)で、先月8日に北朝鮮から出荷され今月22日にニュージャージー州のエリザベス港に到着した。今後マサチューセッツ州とメリーランド州でも販売される予定だ。
 米州朝鮮平壌貿易会社のパク・イルウ代表は、これまで周りの視線のため事業は難産だったと振り返りながらも、平壌焼酎の輸入が米国と北朝鮮が相互に信頼を築ける架け橋の役割になればと話している。パク代表は平壌焼酎に続き、平壌の代表的なビールである「大同江ビール」の輸入に向けた手続きも進めているほか、北朝鮮でのリゾート事業を検討しており、今後多くの北朝鮮製品が米国に輸入されるものとみられる。

 パク代表は2003年に米国政府の許可を受け平壌焼酎の輸入を推進していたが、製品を米国の法規制に合わせる問題などで時間がかかったほか、パク代表自身に米国内で韓国政府のために対北朝鮮諜報活動を行った疑惑が持ち上がり、これと関連して虚偽の証言をしたとして起訴されるなどしたため輸入ができずにいた。

 平壌焼酎の卸売り価格は1ケース90~100ドルで、食堂などでは1本10~12ドル程度で販売される。トウモロコシ、米、もち米などを原料とし、地下170メートルからくみ上げた天然岩盤水で作られた平壌焼酎は、日本や中国でも輸出用製品が販売されている。

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