李研究委員が問題視しているのは、韓国銀行が昨年8月16日に「2006年北朝鮮経済成長率推定結果」を通じ、北朝鮮の国民総所得(GNI)を256億ドル、1人当たりのGNIを1108ドルと発表した内容だ。韓国のGNIは8873億ドル、1人当たりGNIは1万8372ドルだが、韓国銀行の発表によれば、北朝鮮はそれぞれ韓国の35分の1、17分の1水準ということになる。
イ・ジョン の最新ニュースまとめ
これは、2005年ベースで1人当たりGNIが1736ドルを記録した中国の3分の2に該当し、616ドルのベトナムの2倍近くに当たる。李研究委員は、「北朝鮮国民はベトナム国民より2倍豊かな暮らしをしているということになる。食糧問題程度はすでに解決したベトナムよりも北朝鮮が2倍も豊かだと言っても誰も信じないだろう」と指摘する。そうした状況でこのような統計結果が出ているのは、韓国銀行が北朝鮮の生産量データや推定値に韓国の価格や付加価値率を適用し、韓国のウォン建てで表示された北朝鮮GNIを推算するという的外れな方法を取っているためだという。
李研究委員は、世界各国が普遍的に使用している方法で北朝鮮GNIを算出すれば84億~89億ドルで韓国の100分の1、1人当たりGNIは368~389ドルで50分の1程度となり、これが「北朝鮮の経済現実に比較的近い推定値」と主張している。また、北朝鮮の国防費も実際には21億~26億ドル程度と推算され、これまで知られてきた「50億ドル」は誇張された数値だと述べた。
Copyright 2008(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0