実質国民総所得(GNI)成長率が実質国内総生産(GDP)成長率を5年ぶりに上回った。
 韓国銀行が3日に発表した「第3四半期の国民所得(速報)」によると、物価などを考慮した国民所得の実質購買力を示すGNIは前四半期比で1.7%、前年同期比で5.4%成長した。実質GDP成長率は前四半期比sで1.3%、前年同期比では5.2%の伸びとなった。

 前年同期比で実質GNI成長率が実質GDP成長率を上回ったのは、2002年第3四半期以来のこととなる。こうした逆転現象について韓国銀行は、貿易環境の変化による実質貿易損失規模が前四半期の19兆3790億ウォン(約2兆3200万円)から19兆4350億ウォンに小幅に拡大したのに対し、海外利子や海外配当の損益など実質国外純受取要素所得が前四半期の4390億ウォンから9390億ウォンに2倍以上増加したためと分析している。

 経済活動別の第3四半期の実質GDP成長率をみると、製造業が半導体、コンピューター機器など電機電子機器を中心に前四半期比2.7%、建設業は道路や港湾など土木建設の減少の影響でマイナス0.2%となった。サービス業は金融保険が高い成長を維持するなか運輸倉庫などの増加も拡大し、1.8%成長した。

 支出の面では、民間消費が医療・保険・娯楽文化サービスなどサービス支出の増加に伴い、前四半期(0.8%)を上回る1.2%を示したが、設備投資は半導体製造用装備、光学機器など機械類投資の大幅減でマイナス6.3%となった。

 財貨輸出は半導体、産業用機械などの輸出好調で前四半期比1.5%の伸びとなったが、前年同期比の輸出増加率は9.1%で、2005年第2四半期(6.2%)以来、9四半期ぶりに1けた台に落ち込んだ。


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