韓国の国際競争力がシンガポールや香港、台湾、中国、マレーシアに押されており、なんらかの対応が必要との主張が出ている。ソウル大学の趙東成(チョ・ドンソン)教授が、27日に行われた韓国先進化フォーラムの月例討論会で発表したもの。
 趙教授は「かつては『アジアの4頭の竜』のトップだった韓国の競争力は2005年に17位を記録した以外は20~40位にとどまっている」と指摘した。昨年も、スイスの国際経営開発研究所(IMD)による競争力年鑑で38位だったほか、産業政策研究院の競争力報告書で23位、世界経済フォーラム(WEF)の競争力報告書で24位にとどまった。

 アジアの新興工業経済地域(NIEs)として脚光を浴びた4カ国・地域のうち、シンガポールはWEFの報告書で1996年から1999年まで連続1位、香港は1996年から1998年まで連続2位、台湾は2002年に3位を記録している。このほかの国でも、中国が昨年19位、マレーシアが2004年に5位を記録しているなど、すでに韓国を追い越している。

 趙教授は、早期に国際競争力を5位レベルに引き上げるには競争力強化委員会を設置する必要があると指摘した。大統領直属の各種経済関連委員会を競争力強化委員会に統合し、政府の各部署や経済団体、労働組合が提出する案を検討する。内容が経済力強化に違反する場合には該当組織に排除を求めるという構想だ。

 趙教授は競争力強化戦略として▼技術・デザイン投資を国民総生産(GNP)の3%水準まで引き上げる▼倫理経営と市場開放▼産学協力強化と地域統合を通じた産業クラスター作り▼ブランド製品と環境に配慮した製品の開発▼生涯学習システムの確立▼行政官僚の認可関連規制と裁量的干渉の撤廃▼市場体系の強化▼高級人材市場開放――などを挙げた。


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