世界のプラズマディスプレー(PDP)市場トップの座をめぐり、サムスンSDIとLG電子、松下電器産業はこの1年間、四半期業績トップの座を奪い合う激しい競争を繰り広げている。
 市場調査会社のディスプレーサーチが30日に発表した第2四半期の世界プラズマディスプレー市場報告書によると、松下電器は74万枚のパネルを販売、シェア30.9%で首位に躍り出た。次いで71万6000枚のLG電子がシェア29.9%で2位、56万枚のサムスンSDIがシェア23.4%で3位となった。LG電子は第1四半期にシェア31%を達成し、市場進出5年目にして初めてのトップに浮上したものの、わずか3カ月後に松下電器に座を明け渡した。松下電器は昨年第2四半期に次ぐ2度目のトップ。一方、サムスンSDIは昨年第3四半期まで6四半期連続で1位を維持したが、新規施設投資の遅延で3四半期連続3位に転落した。

 3社は相次ぎ生産ラインの増設に乗り出していることから、競争は今後一層激しさを増すものと予想される。サムスンSDIは2010年までに2兆5000億ウォンを投じる計画で、現在建設中の第4世代ラインに続き2008年末までに第5世代ラインを新設するほか、第6世代ラインへの投資も前向きに検討している。同社は、2009年から第5世代ラインが稼動されれば月産88万枚、年産1000万枚の生産能力を備え、世界のトップに返り咲くことが可能だと期待している。また品質競争力の確保にも着手し、来年から50インチ、58インチ、63インチのフルHDプラズマディスプレーラインを構築する予定だ。

 LG電子は昨年、1枚のガラス基板から6枚のパネルを生産という業界初の新工法を採用したラインを稼動したのに続き、この四半期中に8枚のパネルを生産する工法を採用する計画。これで生産能力は月産12万枚から18万枚に拡大し、さらに現在設備投資中のラインが第3四半期に稼動されれば、月産55万枚となる見通しだ。同社事業本部長の尹相漢(ユン・サンハン)副社長は、設備投資や工程革新を持続的に強化し、市場の主導権を長期間維持すると自信を示した。

 松下電器は、先月末から兵庫県尼崎工場の生産量を倍増させた。プラズマテレビ需要が予想を上回る急増を示したため、生産拡大時期を当初の今月末から1カ月ほど前倒しした。尼崎工場の生産能力は年産150万枚から342万枚に拡大、このほかの2工場を合わせると年産552万枚に達し、年産500万枚前後のLG電子を追い抜く見込みだ。

Copyright 2006ⓒYONHAPNEWS. All rights reserved.

 0