食堂やテイクアウトののり巻きのうち29.7%で、食中毒が発生する危険があることが分かった。
 韓国保健産業振興院のパク・キョンジン博士らは28日、のり巻きに含まれた黄色ブドウ状球菌が最終消費段階で食中毒を引き起こす危険性をシミュレーションした結果を明らかにした。シミュレーション作業では、消費者がのり巻きを摂取する形態、のり巻きの初期の汚染レベル、販売店での保管時間と貯蔵温度、消費者が購入後、摂取するまでの時間なども総合的に考慮した。

 ソウルと京畿地域の飲食店などで購入したのり巻き20本のうち、9本から食中毒を引き起こす黄色ブドウ状球菌が検出された。持ち帰り用に準備されたのり巻きの平均保管温度は22.5度、平均保管時間は2時間31分、購入後すぐ食べた消費者が87.9%、約1時間後に食べた人が12.1%だった。これらのデータを総合的にシミュレーションした結果、のり巻きは1グラム当たり平均800個以上の黄色ブドウ状球菌に汚染されていると分析された。食中毒を引き起こす可能性のある黄色ブドウ状球菌量を1グラム当たり10万個と仮定すると、危険レベルを超える確率は29.7%だったという。条件にもよるが最悪の場合、汚染度は1グラム当たり2000万個以上に達する可能性もあるとした。

 しかし最終的な汚染レベルは、消費者がどのくらいの時間が経過した後に食べるかと、のり巻きを作った直後の汚染レベルが決め手になるという。パク博士は、食中毒を予防するには購入後すぐ食べる習慣をつけること、製造過程で初期汚染レベルを低く抑えることが重要で、保管温度は10度以下にすべきと話している。

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