最近出版されたボルトン前米国大統領補佐官の回顧録からトランプ米大統領の安保観を垣間みることができる(画像提供:wowkorea.jp)
最近出版されたボルトン前米国大統領補佐官の回顧録からトランプ米大統領の安保観を垣間みることができる(画像提供:wowkorea.jp)
最近出版されたジョン・ボルトン前米国大統領補佐官の回顧録は、国政経験の全くない大統領と“超タカ派”の参謀間の葛藤を扱った本だと単純にみるには、朝鮮半島安保に関するその内容の重大さを見過ごすことはできない。

韓国の同意なく対北先制攻撃が可能で、イランを相手に“レジームチェンジ”の必要性をはばかりなく主張してきた前職ホワイトハウス安保司令塔の見方という点を踏まえてみても、ドナルド・トランプ米国大統領の外交安保政策を理解するのには確かに役立つ部分がある。

この間 トランプ大統領の言動と米メディアの報道により、ある程度明らかとなった危険な商業主義的安保観の内容を“回顧録”は詳細に伝えている。ボルトン氏によると、トランプ大統領は国防費の支出と貿易赤字問題に強い執着をみせ、この二つを合わせて問題提起していた。

特に、米韓合同軍事訓練は朝鮮半島の安保環境の観点からではなく、費用の問題からみている。

ボルトン氏はまた、トランプ大統領は防衛費交渉について駐屯米軍撤退の可能性を関連して話していたと伝えた。

ボルトン氏は、トランプ大統領は数多くの議論をしても同盟国たちが十分な費用を支払っていないという考えを変えなかったとし、「米国が同盟国を守る」というもので「“集団防衛”や“相互安全保障”ということのために駐屯するのではない」という確固たる認識をもっていたと紹介した。

米国大統領選挙は残り4か月ほどとなった。トランプ大統領が再選したら、5年後の朝鮮半島の外交安保の“地形”がどのように変わっているのか予想すらできない。マイク・ポンペオ米国国務長官が朝鮮戦争70周年への声明で「米国の韓国防衛に対する約束は依然として“鉄”のように固い」といったメッセージが何時になく力なく聞こえる。

Copyrights(C) News1 wowkorea.jp 96