ダンハさん(本人提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
ダンハさん(本人提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】「結婚式や年中行事など特別な日に着ていた韓服(韓国固有の衣装)が日常にも浸透してほしい。韓服は世界のファッショントレンドの堂々たる一角として定着する可能性が十分あると信じている」――。

BLACKPINK の最新ニュースまとめ

 最近、米国を中心に「hanbok(韓服)」という単語が世界のインターネットを沸かせた。海外にも多くのファンを抱える韓国の人気グループ、BLACKPINK(ブラックピンク)やBTS(防弾少年団)が韓服を着てミュージックビデオ(MV)に登場したためだ。

 BLACKPINKは先月26日(現地時間)、米NBCテレビのトークショー「ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン」にも韓服スタイルの衣装を着て出演し話題を集めた。

 この衣装を手掛けたデザイナーのダンハさんは6日、聯合ニュースのインタビューに応じ「2年前、韓服が好きで起業したときは海外市場攻略は想像もできなかった。韓国の伝統衣装の魅力を世界に広める機会だと思う」と語った。

 子どものころから韓服の魅力に引かれたダンハさんは、成人になってから海外旅行に出掛けるたびに韓服を持って行った。「とても美しい」と賞賛する現地の人々の反応を目の当たりにし、韓服が外国人にも魅力的な服だという確信が持てた。

 韓服を誰もが気軽に着られるよう改善したかったが、伝統について正確に知ってこそ再解釈も可能だと思い、2016年に韓国宮中服飾研究院で韓服の歴史から学んだ。18年には成均館大大学院で衣装学の修士・博士課程に進学し、ブランドを立ち上げた。

 ダンハさんは「私が着たい服を作ろうというのが基本的な鉄則だった。動きにくく、暑く、手入れが難しいなど韓服の短所を改善するためにいろいろと悩んだ。韓服もデート服や通勤服として着ることができるというのを見せたかった」と語る。

 洋服ともよく合い魅力的だという口コミが広がり、昨年10月にカナダのバンクーバーファッションウイークにも招待された。K―POPや韓国映画の人気のおかでもあったが、ネットフリックスのオリジナルドラマシリーズの韓流時代劇「キングダム」により韓服への関心が高まった。同ドラマで出演者が着用した道袍(男性用の上着)などは海外で売り切れた。

 そんな中、こうした流れに注目していたBLACKPINKの所属事務所、YGエンターテインメントから、韓服をMVの衣装として使いたいと連絡が来た。BLACKPINKが激しいダンスもできるようデザインし、また新たな作品が誕生した。

 グーグルで検索されるキーワードの検索頻度の推移が分かる「グーグルトレンド」によると、「hanbok」のキーワードの数値は、3月は45だったが最近は100まで上昇した。ダンハさんの海外販売サイトは開設後1週間で訪問者数が2万人を超えた。

 一方で、ダンハさんは韓服を厳しい物差しで測らないでほしいと願っている。固定観念がなくなってこそ独創的な作品が誕生するとの信念があるからだ。「これまでの韓服の魅力は優雅で古風というだけだった。しかし、韓服には活発さ、かわいらしさ、破格さなどさまざまな魅力を盛り込むことができる。1000年以上にわたり数多くの変化を遂げてきた私たちの服なのだから」と語った。


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