元大学医師協会長、女優ハン・イェスルの医療事故に“VIP症候群”を指摘「職業を考慮した残念な結果」
元大学医師協会長、女優ハン・イェスルの医療事故に“VIP症候群”を指摘「職業を考慮した残念な結果」
ノ・ファンギュ元大韓医師協会会長が韓国女優ハン・イェスル(36)の医療事故は“VIP症候群”のせいであると自身の見解を示した。俳優であり有名人である患者の傷跡をできるだけ小さくするために、危険で負担の大きい手術を試みたが失敗し、残念な結果を残したとする主張だ。

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 37代大韓医師協会会長を務めたノ氏は最近、自身のブログに「ハン・イェスル氏の医療事故とVIP症候群」とのタイトルで文章を掲載した。

以下はノ・ファンギュ元大韓医師協会会長(現ハートウェル医院院長)の文章(一部抜粋)。

女優ハン・イェスル氏が脂肪腫を除去する手術を受ける過程で医療事故に遭い、その内容を写真と共にSNSに掲載した。
脂肪腫は脂肪でできた良性腫瘍(こぶ)でほとんどが簡単な手術または、施術(脂肪を溶かして取り出す方法)で除去が可能だ。脂肪腫は比較的ありふれた疾患で、周辺に簡単に脂肪腫の除去術を受けた人に会うことができる。そのため、この記事に接した人間は「脂肪腫の除去は簡単だと思っていたのに、なぜ?」との反応を見せた。

医師らも初めは同じ反応だった。「難しくない手術なのに、どうしてこんなことが?残念だ」との反応が主だった。だが、病院側の説明が書かれた後続記事を見て、医師たちはその状況を理解し始めた。

通常の方法で切開すると、こぶの上下を両側から容易に剥離(こぶと周辺組織を分離させる作業)できるのに反し、医療陣が選択した方法のように、こぶの下から切開すると剥離の方向が上側の片方向だけでしなければならず、難しくなる。

結局、患者によりうまく(傷跡が目立たないように)手術しようとして悪い結果が発生したものである。病院でたびたび発生する典型的な“VIP症候群”だと言える。

医師は患者のために最善を尽くすが、この事件のように患者と医師が望まない結果が出る場合もある。

医師は危険を押し切って、なぜこのような選択をするのだろうか。なぜVIP症候群はなくならないのだろうか。それは確率のためだ。良い確率が悪い確率より高いと判断される場合、医者は患者のための方法を選択する誘惑を受ける。その方法を選択して結果が良ければ医師一人で満足し、喜ぶ。(結果が良くても、患者は自分たちがどれほど大きな恩恵を受けたかほとんど知らない。)

不幸にも結果は悪かったが、万一、結果が良かったら、今回の場合も医師は一人で喜び、患者は技術的な困難など知らなかったであろう。今回の事故の原因のうちには“好意”が占める部分が明らかに大きい。

患者のための最善、実際、これは言葉のように簡単ではない。

ハン・イェスル氏の場合、医療陣が考えた最善は単純に腫瘍を除去することではなく、女優という職業を考慮した“腫瘍の除去+遮られる傷跡”だったのだ。その目標を達成しようとした結果が“腫瘍の除去+より大きく残った傷跡”になってしまった。

ハン・イェスル氏と医療陣、双方に慰労の言葉を伝える。

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