シン・スンフン=(聯合ニュース)
シン・スンフン=(聯合ニュース)
「激変する音楽界で20年間休まず活動したので、”歌手シン・スンフン”としては成功した人生でした。でも、”人間シン・スンフン”には悪いと思っています。これからは『人間シン・スンフン』にも配慮するつもりです」――。

シン・スンフン の最新ニュースまとめ

 1990年11月1日にデビューしたシンガーソングライターのシン・スンフンは、デビュー20周年を振り返り、そう言って笑った。「国民的歌手」と呼ばれ、計1700万枚のCD販売を記録、多数の賞も獲得したが、結婚などプライベートは後回しにしてきた。

 先ごろインタビューに応じた彼は、それでも歌手としての欲を隠さなかった。「もう20年」ではなく、「まだ20年」。これからもやりたいことがたくさんあると話す。デビュー日の1日には、20年記念アルバム『シン・スンフン 20th Anniversary』をリリースした。ワールドツアーも準備中だ。

 デビュー前、シン・スンフンはギター1本を携え、大田市のカフェ通りで活動していた。美しい歌声が人気を集め、1日に7000通のファンレターをもらうこともあったが、テレビに映る歌手になろうとは夢にも思わなかった。

 だが、今は故人となった歌手ユ・ジェハのアルバムに「作詞・作曲ユ・ジェハ」と書かれているのが格好よく思え、曲を書き始めた。このデモ曲が音楽関係者から認められ、ユ・ジェハの命日にファーストアルバム「微笑みに映った君」を発表した。

 シン・スンフンは、LPで制作されたデビューアルバムを渡された時、涙を流した。「その時が忘れられません。一番うれしかった瞬間」だと振り返る。
 デビューアルバムを158万枚販売したのをはじめ、5枚目のアルバムは247万枚の売り上げを記録するなど、販売は7枚連続で100万枚を超えた。

 だが、2000年代半ばからは「音楽がいつも同じ」という批判に直面した。「よく言うと”一筋”、悪く言うと ”安住している”との声を聞きました。これまでは1つの筆だけで音楽に色をつけてきましたが、もう自分の色を見せたので、今度はほかの筆を持つ時ですね」。

 記憶に残っているのは2000年8月、大雨の中で開かれた10周年記念公演。声援を送ってくれるファンに「愛を返す」と心に誓った。その後、テレビ出演は避け、公演に集中した。だが、それはテレビを見て応援してくれたファンから遠ざかる結果にもなった。デビュー20周年を迎えての活動では、テレビのトークショー、音楽番組にも積極的に出演し、大衆により近づきたいという。 

 記念アルバムには、新曲1曲と新しくアレンジしたヒット曲など13曲、若手アーティストがシン・スンフンの歌を新しいスタイルで歌った7曲が2枚のCDに盛り込まれた。ニューエージピアニストのイルマ、親友でもある日本のピアニスト倉本裕基、<クラジクワイ・プロジェクト>、<ダビチ>、PSY(サイ)、ナビ、アリ、タムタムなどが加わっている。

 若手アーティストとの交流で、一緒に仕事したいミュージションができた。これからは作曲やプロデューサー、新人の発掘も積極的に手がける予定だ。
 シン・スンフンは、このアルバムが次の20年に向け重要なアルバムになりそうだと話す。11枚目のアルバムはデビューアルバムを見直すものになると、”変化”を示唆した。

 月末からは、2003年にスタートした公演<ザ・シン・スンフンショー~マイ・ウェイ>でファンの前に立つ。27~28日の京畿道・高陽を皮切りに、来年6月まで米ロサンゼルス、オーストラリア・シドニー、日本、中国など、国内外でツアーを展開する。『マイ・ウエイ』は自身が一番好きな曲だという。大事な時に歌おうと思っていた曲で、20年を振り返る今回のステージで披露する予定だ。また、15年間はゲストなしで公演してきたが、今回は多くのアーティストを招きたいと話した。

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